レジリエンス認証概要
1.レジリエンス認証概要
政府の内閣官房国土強靱化推進室では、国土強靱化の趣旨に賛同し、事業継続に関する取組を積極的に行っている事業者を「国土強靱化貢献団体」として認証する制度を創設するため、平成28年2月「国土強靱化貢献団体の認証に関するガイドライン」を制定しました。
「レジリエンス認証」は、内閣官房国土強靱化室から上記ガイドラインに規定する「認証組織の要件」に適合する旨の確認を受けた「一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会」が、上記ガイドラインに基づく「国土強靱化貢献団体認証」として行うものです。
>>参考資料:■レジリエンス認証に関する組織規程 【PDF形式】
2.目的
本認証は、大企業はもとより、中小企業、学校、病院等各種の団体における事業継続(BC)の積極的な取組を広めることにより、すそ野の広い、社会全体の強靱化を進めることを目的としています。
3.レジリエンス認証取得のメリット
(1)自らの事業継続に関する取組を専門家の目で評価してもらうことにより、事業継続の更なる改善へのヒントを得ることが期待できます。
(2)交付を受けたレジリエンス認証マークを社員の名刺や広告等に付して、自社の事業継続のための積極的な姿勢を、顧客や市場あるいは世間一般に対してアピールすることができます。
(3)推進協議会や内閣官房国土強靱化推進室のホームベージに認証取得団体として公表されます。(希望者に限ります。)
(4)推進協議会より、国土強靱化に関するセミナー・シンポジウムに関する情報が優先的に配信されます。
(5)金融機関等で以下のような取扱いを受けることができます。
①中小企業者の方が防災に資する施設等の整備を行う際に、日本政策金融公庫による制度融資「社会環境対応施設整備資金」の利用が可能となり、優遇金利が適用されます。ただし、当協議会が定める「日本政策金融公庫のBCP融資の要件を満たすことの確認について」に記載する資料を当協議会にご提出いただき、確認を受けていただく必要があります。(詳しくは同文書をご参照ください。)
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/19_syakaikankyotaiou_m_t.html
②株式会社紀陽銀行の「ビジネスレジリエンス対策ローン」において、所定利率より0.20%引き下げ、個別審査により20年までの融資期間を適用します。
http://www.kiyobank.co.jp/personal/get_pdf.php?f=00000922
③株式会社三十三銀行の「事業継続サポートローン」において、所定利率より0.30%引き下げ、個別審査により20年までの融資期間(元金措置期間1年以内)を適用します。
https://www.33bank.co.jp/hojin/financing/jigyokeizoku.html
④静岡県信用保証協会の災害時発動型保証予約システム「BCP特別保証」の対象となります。
⑤兵庫県信用保証協会の災害時発動型予約保証「そなえ」の対象となります。
⑥鹿児島県信用保証協会の保証制度「BCPサポート保証『あんしん』」において、所定の保証料率よりさらに 0.1%引き下げます。
※①については、平成29年度以降に取得された認証が対象となります。
Q&A
1.認証制度の目的・意義を教えてほしい。
社会全体のレジリエンスの向上を進めるという観点で国土強靱化に貢献する団体を認証する制度です。自らの事業継続力を高めることに積極的に取り組んでいる団体を認証してその取組の普及を図ることを目的としています。
2.認証取得にどのような【メリット】が有りますか?
認証についてのパンフレットやHPに記載のとおり、大きくは5つのメリットがあります。詳細はHPをご参照ください。動画や冊子は、審査資料として一切お受けしておりません。
https://www.resilience-jp.biz/certification/about/
3.審査の公平性・適切性はどのように担保されているのか。
レジリエンス推進協議会は、内閣官房国土強靱化推進室公表のガイドラインに基づき、中立、公平性及び透明性を保持するため、外部有識者からなる審査委員会を設置して、記載された審査項目について、客観的な審査を実施しています。
4.認証取得の難易度、事務量はどのくらいですか。
(別添様式2)提出書類の必須事項すべてを満たすことを示す書面が提出され、かつ、推奨事項に関する書面(すべてなくてもよい)により必須項目への取組状況が確認できれば、認証されます。記述の多くは既存の資料の添付になるため、事務量はそれほど多くはなりません。なお、機密事項は、資料の名称、概要、作成日付等を記入し、面接の際に示していただくことも可能です。
5.認証の【有効期間】はありますか。
2年間です。更新時に、更新審査を申請し、受けていただくことにより継続できます。
6.認証が【取消し】になることはありますか。
以下のいずれかに該当する場合、その認証は取消しになります。
(1)認証後において提出書類に虚偽の記載があったことが判明した場合
(2)登録団体が合併等により組織を大幅に改編した場合
(3)その他、認証の取消が社会通念上必要な場合
※詳細は「レジリエンス認証に関する認証・登録実施要領」をご覧ください。
7.公的機関、任意団体でも認証取得は可能ですか。
本制度は、原則として法人(株式会社、財団法人、社団法人、学校法人、特定非営利法人、公的法人等の法人格を有する組織)及び個人事業主等の事業者を対象とします。詳細は申請の前に事務局にお問い合わせください。
8.申請にはどのような書類が必要ですか。
申請書のほか、審査項目が満たされていることを確認するための提出書類とその根拠を示す添付書類、会社概要等です。提出書類につきましては下記のHPよりダウンロードできます。
https://www.resilience-jp.biz/certification/application/
9.ロゴマークの使用方法について教えてほしい。
レジリエンス認証は組織に対する認証のため、名刺、広告、社内報およびホームページに活用いただけますが、製品そのもの又はその包装等につけることはできません。審査をクリアした方には、ロゴマーク規程、及び使用の手引をお送りします。詳細はHPをご参照ください。
https://www.resilience-jp.biz/certification/application/#title05
10.評価項目7-1②教育・訓練の実施状況が分かる記録について、教育・訓練の定期的実施の実績は1年分でもよいのでしょうか?
要件には、「過去2年分(最低過去1年以上)」とされています。教育・訓練は、毎年1回以上行うとして、その実績については、前年度、前々年度または当年度の2回分を提示してください。申請が年度当初の場合は、前年度及び前々年度の報告書、申請が年度後期の場合には、前年度及び当年度の報告書になります。すなわち、継続的に教育訓練が実施されていることを確認します。
11.訓練は、団体の全組織の要員の参加が必須となるのでしょうか。
訓練には、全組織の要員の参加が必須という要件はありません。ただし推奨項目として、訓練に経営者(取締役または執行役員で可)が参加していること、訓練による見直し・改善の内容を経営者が承認していることがありますので、経営者も主体的に取り組む訓練が推奨されていることに留意して下さい。
12.訓練の内容、レベル感はどの程度のものが要求されるのでしょうか。
できるだけBCPの発動時の対応の訓練など、重要業務の事業継続のための直接的な教育・訓練を実施した内容を優先して提示してください。また、必須事項を満たす訓練に該当しないものとしては、地震や火災の避難訓練、消火訓練、起震車の体験、下敷き救出訓練、炊出し訓練、単純な安否訓練(事業継続の必須要員の参集可能時刻把握などの目的が明確にあれば該当)などがあることが、(別紙1)レジリエンス認証 提出書類 審査項目説明書(記入の手引き)に明記されています。
アンケート結果概要
<認証取得団体アンケート結果概要>
内閣官房国土強靱化推進室によるアンケート調査概要(平成28年8月19日、平成29年2月3日実施)をまとめました。
内容に関しては>>>こちら
◆認証取得して気付いたこと等
・審査を受け、申請書類の準備や面接を通じて、当社のBCM活動の全体を改めて見直すことができ、レベルの確認および改善すべき点の確認ができた。
・申請する過程において自社のBCPの強み、戦略等を再確認できた。
・今回の申請が、今一度当社のBCPの全体像を見直す良い機会になった。
・中小企業のわが社が、大企業と肩を並べて認証取得出来たのがよかった。